ポイント5 男女平等の視点から見た職場の満足度向上のためにはどのような手だてがあるでしょう? |
仕事の役割分担等の改善が、男女平等の視点からみた職場の総合満足度に対して、不満を解消することになるのか、満足度を高めることになるのかを、男女別に見たものが図9です。 |
■図9 男女別不満解消・満足度向上への影響(左:女性、右:男性)
A:雑務の分担 B主任・主事の選定 C:女性の管理職数
D:昇任 E:能力評価 F:能力の発揮機会
G:育児休業の取得しやすさ H:有給休暇の取得しやすさ
I:校務分掌 J:研修・講習会等への参加機会 |
女性教員の場合には、「F 能力の発揮機会」と「B 主任・主事の選定」が不満解消のための重要な項目となっています。 |
男性教員の場合は、「I 校務分掌」と「F 能力の発揮機会」が不満を解消する上で重要であるととらえられています。 |
男女共通の項目としては、「B 主任・主事の選定」が不満解消とともに満足度を向上させる側にも貢献する項目となっています。
職場における不平等な慣行や待遇(図5)として、「雑務の分担」があげられましたが、これは男女平等の視点からみると、職場の不満を生む要因ではないことがわかります。むしろ、女性教員においては「能力の発揮」や「主任・主事の選定」が男女平等になることが重要であり、また男性教員にあっては、女性に軽い校務分掌の現状を改善し、男女の性別による区分のない校務の分担が求められているといえます。 |
職場における男女平等を実現し、満足度の高い職場環境づくりを進めるためには、女性教員にとっては、能力の発揮機会を男性と同等にし、主任・主事への選定格差をなくすこと、また男性教員においては、責任の重い校務を男性に偏らせることなく個人の能力に応じて配分することが、男女の不平等を改善し、満足度の高い職場づくりにつながるといえます。 |