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 ホーム →男女共同参画 →男女共同参画社会に関する豊田市職員・教職員意識調査 

調査の概要
目 的

男女共同参画社会の実現に向け、市民を先導する立場にある職員・教職員を対象とし、現在の男女不平等な現実を把握し、今後展開する施策立案の基礎的資料とするとともに、男女共同参画社会に関する理解と意識を促す

調 査 平成13年11月
回収率 職員2314人(82.8%) 教職員1612人(91.8%)


豊田市職員編

1-男女別の性質の違いについて
2-「女らしく」「男らしく」に対する考え方
  「男は外・女は内」の役割分業について
  男女共同参画社会の実現について
3-職場の男女不平等な慣行や待遇の現状
4-男女平等に対する総合満足度
  総合満足度へ影響する要因
5-満足度向上に必要なもの
6-将来への登用意識
7-女性管理職登用が少ない理由
  女性管理職登用に必要なもの
8-男女共同参画社会関連用語の理解度

豊田市教職員編

1-男女別の性質の違いについて
2-「女らしく」「男らしく」に対する考え方
  「男は外・女は内」の役割分業について
  男女共同参画社会の実現について
3-職場の男女不平等な慣行や待遇の現状
4-男女平等に対する総合満足度
  総合満足度へ影響する要因
5-不満解消に必要なもの
6-将来への登用意識
7-女性管理職登用が少ない理由
8-子どもへの接し方についての考え方
  男女共同参画社会にむけての取組


豊田市職員調査結果の概要
ポイント1 男女の性別によって性質は自ずから異なるのでしょうか?
図1 男女別の性質の違い






 男性・女性という性別の違いによって、性質も違うと捉えられているのかどうかを見るための設問です。
 男性と女性、基本的に性質や特性が異なるものであると考えられているようです。
女性に優れた性質(環境適応性から単純作業の持続性までの項目)と男性に優れた性質(総合的判断力から創造力までの項目)の2つのグループにはっきり分かれています。
 また、一般的に男性は女性に比べて、「総合的判断力」や「リーダーシップ」「仕事に対する責任感」が強く、女性は「気配り」ができて「人当たりがよく」「手先が器用」なものだと捉えられていることがわかります。

しかし…、
 
例えば、人当たりのよい男性はいないのでしょうか?
 リーダーシップのある女性はいないのでしょうか?


 このことを一つ一つ考えていくと、これらの性質は、男女の性別によるものではなく、個人に属するものであることがわかってきます。

 確かに、性別が違えば身体能力などの違いはあります。
しかし、「男性はこんな性質や特性」「女性はこんな性質や特性」という思い込みは、個人の特性や能力をきちんと見ることなく、「総合的判断力が優れている男性は企画部門向き、女性は人当たりがよくないと勤まらない窓口向き」といったように、職場の業務分担や配属にまで影響を与えることになってしまいます。

だから、
1.職場での業務分担は個人の能力を見て決めているかチェック!
2.ついつい「女性だから」とか「男性だから」と思っていないかチェック!
3.部門や業務について職員の性別が偏っていないかチェック!
4.配置には性別ではなく個人の能力と適正をまず見ているかチェック!


ポイント2 男女共同参画社会を実現するためにどのような考え方を持っていくべきでしょうか?
図2 「女らしく・男らしく」に対する考え方
図3 「男は外・女は内」の役割分業
図4 男女共同参画社会の実現

 男女共同参画社会とは、多様なあり方が認められ、男女のパートナーシップが実現した社会です。そのために、どのような考え方や姿勢を持つべきか、考える必要があるといえます。

だから…、
1.「男だから、女だからこうしなくてはいけない」はもうやめよう
2.時代の流れに流されず大切にしていかなければならないもの
  社会の移り変わりとともに変わってもいいものを見極めよう
3.あなたの前にいるのは「(男性・女性)の○○さん」ではなく、「○○さん」です


ポイント3 職場における男女の不平等な慣行や待遇はなくなったでしょうか?
図5 職場の男女の不平等な慣行や待遇のの現状と改善が必要なもの
<現状の不平等> <改善が必要なもの>
  

 職場における男女の不平等な慣行や待遇の現状を見ると、「雑務(お茶だし、掃除、コピー取りなど)分担」が非常に多く、「昇進・昇格の進度」「仕事の責任」「業務分担」が続いています。このうち、「雑務分担」や「昇進・昇格の進度」は、男女とも高い割合であることから、依然として職場の不平等な慣行があるといえます。
 また、男女の職員別に見ると、男性職員は「仕事の責任」や「業務分担」が女性職員より高い割合となっています。その背景には、現状の仕事の責任や業務分担が、女性に軽く、男性に重くなっている不平等があると推測できます。

 女性に軽い仕事の分担や業務分担があるとすれば、それは、女性の昇進や昇格にも影響し、結果として、女性の管理職が少ない職場が今後も継続していくことになります。

だから…、
 
個人の能力に応じて仕事の責任や業務分担をすること、雑務はできる限り、全ての職員が分担するような職場の環境づくりが必要です。


ポイント4 男女平等の視点からみた職場環境は満足ですか?
図6 男女平等に対する総合満足度
 さらに細かく、総合満足度と仕事の役割分担や待遇などの項目との関係をみてみましょう。
図7 総合満足度へ影響を与える要因 図8 不満解消・満足向上への影響

 項目のうち「B 業務の分担や内容」の得点が高く、総合満足度に対して強い影響を与えていることがわかります。(図7)
 次に、役割分担等各々の項目を改善することが、総合満足度を向上させることになるのか、または不満を解消することに貢献するのかをみてみましょう。(図8)
「B 業務分担や内容」は不満を解消する側も、満足を向上させる側も得点が高くなっています。これは、業務分担や内容を改善することが、職場の総合満足度を高める上で、非常に重要であることを示しています。


ポイント5 男女平等の視点から見た職場の満足度向上のためにどのような手立てがあるでしょう?
図9 不満解消・満足度向上への影響
<女性職員> <男性職員>

 仕事の役割分担等の不満を解消することが、男女平等の視点からみた職場の総合満足度に対して、不満を解消することになるのか、満足度を高めることになるのかを、男女別に見たものが図9です。
 職員全体では、「B 業務の分担や内容」が、職場の不満解消と満足度向上に対して非常に重要であることがわかりましたが、
男女別に見ても、男女職員ともに「B 業務の分担や内容」は職場の満足度を向上させ、不満を解消するために必要であることがわかります。
 職場における不平等な慣行や待遇(図5)として、業務の分担や責任ある仕事の分担が男女の不平等として存在することが浮き彫りになりましたが、第一に「業務分担や内容」を改善することが必要といえます。またこれに続いて、女性職員にあっては、「F 能力の発揮機会」が、男性職員にあっては「I 労働時間」が不満を解消する上で重要なことがわかります。

だから…、
職場における男女平等を実現し、満足度の高い職場環境づくりを進めるためには

まずは男女間における業務分担や内容の不均衡をなくし、
女性職員=能力の発揮機会を男性職員と同等にすること
男性職員=残業を男性に偏らせることなく配分し、男女間の不均衡をなくすこと


これによって、男女の不平等感を改善することにつながるといえます。


ポイント6 女性職員はなぜ昇進を希望しない人が多いのでしょうか?
図10 将来への登用意識  <女性職員>





<男性職員>

 価値観の多様化に伴い、昇進が全てではなくなったこともあります。しかし、昇進に対する価値観にこれだけ男女差があるということの背景に、女性に昇進をあきらめさせるような職場環境があるとしたら、大きな問題です。
 また、図9において職場の満足度向上のために「業務分担と内容」の改善が必要であることがわかりましたが、経験する業務の内容に男女差が生じていることが、結果として
昇進が実現可能なものかどうかという判断を分ける結果となっていることも考えられます。


ポイント7 女性管理職の登用を進める上で何が必要でしょうか?
図11 女性管理職登用が少ない理由




 現在、豊田市の一般行政職員に占める管理職のうち、女性は2.4パーセントであり、全国の4.2パーセントに比べ、非常に少ないといえます。女性の管理職が少ない理由がどのように認識されているかを見たのが上の図ですが、女性職員にとって出産に伴う産休・育休の取得は、キャリアアップのための障害と捉えられているようです。
 また、女性職員には、補助的業務が割り当てられる事が多かったために、仕事の経験不足から昇進の道が閉ざされてきたこともうかがえます。

 ※平成12年3月末現在総理府調べによる指定都市における管理職:本庁の課長相当以上に占める女性の割合

 このように、歴史的につくられた女性職員への業務の分担があるなかでは、女性の能力発揮機会は少なくなり、女性の側から見れば「人事担当者や幹部職員が女性の能力を評価していない」という意識を抱かせることとなります。しかし、一方で男性の側から見れば、慣行などの問題だけでなく、「女性自身に仕事に対するチャレンジ精神がない」という問題もあると映っています。


ポイント8 男女共同参画社会実現のために職員はどのような取り組みをしていったらよいでしょうか?
図12 女性問題や男女共同参画社会に係る用語の理解






図13 情報誌の認知、研修への参加状況

職員の女性問題や男女共同参画社会に係る理解は十分とはいえません。豊田女性センターでは、男女共同参画社会実現のために、情報誌の発行や職員研修としての「男女共同参画研修」も実施しています。身近にあるこれら情報誌による情報収集。自主学習や職員研修への参加によって、積極的に意識改革に取り組む必要があります。

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