男女共同参画社会に関する豊田市職員・教職員意識調査(平成13年度)
男女共同参画に関する意識調査結果報告書
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2016年03月27日
【目的】
男女共同参画社会の実現に向け、市民を先導する立場にある職員・教職員を対象とし、現在の男女不平等な現実を把握し、今後展開する施策立案の基礎的資料とするとともに、男女共同参画社会に関する理解と意識を促す
【調査】
平成13年11月
【回収率】
職員2314人(82.8%) 教職員1612人(91.8%)
【豊田市職員編】
ポイント1:男女の性別によって性質は自ずから異なるのでしょうか?
図1 男女別の性質の違い
男性・女性という性別の違いによって、性質も違うと捉えられているのかどうかを見るための設問です。
男性と女性、基本的に性質や特性が異なるものであると考えられているようです。女性に優れた性質(環境適応性から単純作業の持続性までの項目)と男性に優れた性質(総合的判断力から創造力までの項目)の2つのグループにはっきり分かれています。
また、一般的に男性は女性に比べて、「総合的判断力」や「リーダーシップ」「仕事に対する責任感」が強く、女性は「気配り」ができて「人当たりがよく」「手先が器用」なものだと捉えられていることがわかります。
しかし…、
例えば、人当たりのよい男性はいないのでしょうか?
リーダーシップのある女性はいないのでしょうか?
このことを一つ一つ考えていくと、これらの性質は、男女の性別によるものではなく、個人に属するものであることがわかってきます。
確かに、性別が違えば身体能力などの違いはあります。
しかし、「男性はこんな性質や特性」「女性はこんな性質や特性」という思い込みは、個人の特性や能力をきちんと見ることなく、「総合的判断力が優れている男性は企画部門向き、女性は人当たりがよくないと勤まらない窓口向き」といったように、職場の業務分担や配属にまで影響を与えることになってしまいます。
だから、
1.職場での業務分担は個人の能力を見て決めているかチェック!
2.ついつい「女性だから」とか「男性だから」と思っていないかチェック!
3.部門や業務について職員の性別が偏っていないかチェック!
4.配置には性別ではなく個人の能力と適正をまず見ているかチェック!
ポイント2:男女共同参画社会を実現するためにどのような考え方を持っていくべきでしょうか?
図2 「女らしく・男らしく」に対する考え方
図2を見ると、女性は個性を重んじた考え方への指向が見られます。
しかし、男性は従来からの考え方を捨てきれずにいる様子がうかがえます。
女性と男性の意識には大きな差があることがわかります。
図3 「男は外・女は内」の役割分業
図3では、男性のほうが従来からの役割分業をよしとする姿勢が見られます。
反対に男性より女性のほうが男女共同参画社会の実現に向けて「個」の自立を意識する傾向が強く見られます。
図4 男女共同参画社会の実現
図4を見ても、女性が個性を認める男女共同参画社会の実現を指向しているのに対して、男性は制度上の男女平等を実現することは賛成しても、「女らしくふるまう」などの考え方や行動は維持したいという意識が見られます。
男女共同参画社会とは、多様なあり方が認められ、男女のパートナーシップが実現した社会です。そのために、どのような考え方や姿勢を持つべきか、考える必要があるといえます。
だから…、
1.「男だから、女だからこうしなくてはいけない」はもうやめよう
2.時代の流れに流されず大切にしていかなければならないもの
社会の移り変わりとともに変わってもいいものを見極めよう
3.あなたの前にいるのは「(男性・女性)の○○さん」ではなく、「○○さん」です
ポイント3 職場における男女の不平等な慣行や待遇はなくなったでしょうか?
図5 職場の男女の不平等な慣行や待遇の現状と改善が必要なもの
左:現状の不平等
右:改善が必要なもの
女性よりも男性のほうが職場について不平等だとかんじていることがわかります。
職場における男女の不平等な慣行や待遇の現状を見ると、「雑務(お茶だし、掃除、コピー取りなど)分担」が非常に多く、「昇進・昇格の進度」「仕事の責任」「業務分担」が続いています。このうち、「雑務分担」や「昇進・昇格の進度」は、男女とも高い割合であることから、依然として職場の不平等な慣行があるといえます。
また、男女の職員別に見ると、男性職員は「仕事の責任」や「業務分担」が女性職員より高い割合となっています。その背景には、現状の仕事の責任や業務分担が、女性に軽く、男性に重くなっている不平等があると推測できます。
女性に軽い仕事の分担や業務分担があるとすれば、それは、女性の昇進や昇格にも影響し、結果として、女性の管理職が少ない職場が今後も継続していくことになります。
だから…、
個人の能力に応じて仕事の責任や業務分担をすること、雑務はできる限り、全ての職員が分担するような職場の環境づくりが必要です。
ポイント4:男女平等の視点からみた職場環境は満足ですか?
図6 男女平等に対する総合満足度
職場を男女平等の視点からみた総合満足度をみると、男女の差はほとんどなく、全体的に満足な傾向にあることがわかります。
さらに細かく、総合満足度と仕事の役割分担や待遇などの項目との関係をみてみましょう。
図7 総合満足度へ影響を与える要因(左)
図8 不満解消・満足向上への影響(右)
項目のうち「B 業務の分担や内容」の得点が高く、総合満足度に対して強い影響を与えていることがわかります。(図7)
次に、役割分担等各々の項目を改善することが、総合満足度を向上させることになるのか、または不満を解消することに貢献するのかをみてみましょう。(図8)
「B 業務分担や内容」は不満を解消する側も、満足を向上させる側も得点が高くなっています。これは、業務分担や内容を改善することが、職場の総合満足度を高める上で、非常に重要であることを示しています。
ポイント5 男女平等の視点から見た職場の満足度向上のためにどのような手立てがあるでしょう?
図9 不満解消・満足度向上への影響
左:女性職員
右:男性職員
仕事の役割分担等の不満を解消することが、男女平等の視点からみた職場の総合満足度に対して、不満を解消することになるのか、満足度を高めることになるのかを、男女別に見たものが図9です。
職員全体では、「B 業務の分担や内容」が、職場の不満解消と満足度向上に対して非常に重要であることがわかりましたが、男女別に見ても、男女職員ともに「B 業務の分担や内容」は職場の満足度を向上させ、不満を解消するために必要であることがわかります。
職場における不平等な慣行や待遇(図5)として、業務の分担や責任ある仕事の分担が男女の不平等として存在することが浮き彫りになりましたが、第一に「業務分担や内容」を改善することが必要といえます。またこれに続いて、女性職員にあっては、「F 能力の発揮機会」が、男性職員にあっては「I 労働時間」が不満を解消する上で重要なことがわかります。
だから…、
職場における男女平等を実現し、満足度の高い職場環境づくりを進めるためには
まずは男女間における業務分担や内容の不均衡をなくし、
女性職員=能力の発揮機会を男性職員と同等にすること
男性職員=残業を男性に偏らせることなく配分し、男女間の不均衡をなくすこと
これによって、男女の不平等感を改善することにつながるといえます。
ポイント6 女性職員はなぜ昇進を希望しない人が多いのでしょうか?
図10 将来への登用意識
<女性職員>
女性職員は「わからない」が多いものの、全体の40%が「昇進は希望しない」と回答しています。
特に、20歳代の女性職員では半数が「わからない」と回答しているものの、昇進に対する希望が非常に少ないことがわかります。
<男性職員>
女性職員の昇進希望の低さに比べ、男性職員は全般的に高く、特に20歳代の男性職員は、同年代の女性に比べ、意欲が強く、他の年齢層以上に昇進希望が高いことがわかります。
価値観の多様化に伴い、昇進が全てではなくなったこともあります。しかし、昇進に対する価値観にこれだけ男女差があるということの背景に、女性に昇進をあきらめさせるような職場環境があるとしたら、大きな問題です。
また、図9において職場の満足度向上のために「業務分担と内容」の改善が必要であることがわかりましたが、経験する業務の内容に男女差が生じていることが、結果として昇進が実現可能なものかどうかという判断を分ける結果となっていることも考えられます。
ポイント7 女性管理職の登用を進める上で何が必要でしょうか?
図11 女性管理職登用が少ない理由
女性職員にとっては「産休・育休による経験の差」や「女性の能力を評価していない」ことがあげられています。
男性職員は「職場での仕事の配分不足による経験の不足」や「チャレンジ精神のなさ」を理由にあげています。
現在、豊田市の一般行政職員に占める管理職のうち、女性は2.4パーセントであり、全国の※4.2パーセントに比べ、非常に少ないといえます。女性の管理職が少ない理由がどのように認識されているかを見たのが上の図ですが、女性職員にとって出産に伴う産休・育休の取得は、キャリアアップのための障害と捉えられているようです。
また、女性職員には、補助的業務が割り当てられる事が多かったために、仕事の経験不足から昇進の道が閉ざされてきたこともうかがえます。
※平成12年3月末現在総理府調べによる指定都市における管理職:本庁の課長相当以上に占める女性の割合
このように、歴史的につくられた女性職員への業務の分担があるなかでは、女性の能力発揮機会は少なくなり、女性の側から見れば「人事担当者や幹部職員が女性の能力を評価していない」という意識を抱かせることとなります。しかし、一方で男性の側から見れば、慣行などの問題だけでなく、「女性自身に仕事に対するチャレンジ精神がない」という問題もあると映っています。
ポイント8 男女共同参画社会実現のために職員はどのような取り組みをしていったらよいでしょうか?
図12 女性問題や男女共同参画社会に係る用語の理解
用語の理解は必ずしも十分といえません。
市民の先導的立場にある職員として、意識改革に取り組む必要がありそうです。
図13 情報誌の認知、研修への参加状況
職員の女性問題や男女共同参画社会に係る理解は十分とはいえません。豊田女性センターでは、男女共同参画社会実現のために、情報誌の発行や職員研修としての「男女共同参画研修」も実施しています。身近にあるこれら情報誌による情報収集。自主学習や職員研修への参加によって、積極的に意識改革に取り組む必要があります。
【豊田市職員編】
ポイント1:男女の性別によって性質は自ずから異なるのでしょうか?
図1 男女別の性質の違い
男性・女性という性別の違いによって、性質も違うと捉えられているのかどうかを見てみましょう。
教員の目からみた男性・女性の性質や特性は、基本的に性別によって異なるものであると考えられているようです。女性に優れた性質―図1気配り~単純作業の持続性―と男性が優れた性質―総合的判断力~創造力―の2つのグループにはっきり分かれます。
また、一般的に男性は女性に比べて、「総合的判断力」や「数学的能力」「リーダーシップ」が強く、女性は「気配り」ができて「手先が器用」なものだと捉えられていることがわかります。
しかし、例えば気配りのきく男性はいないか、総合的判断力の優れた女性はいないのか、ということを一つ一つ考えていくと、これらの性質は、男女の性別によるものではなく、個人に属するものであるということがわかります。
「男性はこんな性質や特質」「女性はこんな性質や特質」という偏った見方や思い込みは、校務分掌や主任等の選定に影響を与えるばかりか、児童・生徒に対しても、ジェンダー意識を無意識のうちに伝えていくことになります。
ポイント2 男女共同参画社会を実現するためにはどのような考え方を持っていくべきでしょうか?
図2 「女らしく・男らしく」に対する考え方
男女共同参画社会を実現するにあたって、文化的社会的につくられてきた男女の固定的な役割分業について、どのような考え方を持っているか見てみましょう。
女性は個性を重んじた考え方への指向性がみられますが、男性は男女共同参画社会を進める上で排除すべき考え方であると考える一方で、従来からの考え方を捨てきれずにいる様子がうかがえます。
図3 「男は外・女は内」の役割分業
男女の性別役割分業についても、男性のほうが従来からの役割分業をよしとする姿勢がみられます。
このように男性より女性のほうが男女共同参画社会の実現に向けて「個」の自立を意識する傾向が強く見られます。
図4 男女共同参画社会の実現
男女共同参画社会の実現賛否はどうでしょうか?(図4)
女性が個性を認める男女共同参画社会の実現を指向しているのに対して、男性は制度上の男女平等を実現することは賛成しても、「女らしく・男らしく」などの考え方は維持したいという意識が見られます。
男女共同参画社会とは、男女のパートナーシップが実現した社会です。そのために、どのような考え方や姿勢を持つべきか、考える必要があるといえます。
ポイント3 職場における男女不平等な慣行や待遇はなくなったでしょうか?
図5 職場の男女の不平等な慣行や待遇の現状と改善が必要なもの
左:現状の不平等
右:改善が必要なもの
職場における男女の不平等な慣行や待遇の現状を見ると、「雑務(お茶だし、掃除、コピー取りなど)分担」が非常に多く、「昇任の進度」「校務分掌」が続いています。このうち、「雑務分担」や「校務分掌」を見る限り、個性や能力とは関係なく、男女の性別によって役割が分担される不平等な慣行が、依然として存在することがわかります。
また、男女の教員別にみると、男性教員は「校務分掌」や「労働時間」が女性教員より高い割合となっています。その背景には、現状の校務分掌が例えば女性教員には、給食関連の校務、男性教員には体育関連校務など性別による分担があること、また労働時間も女性教員に比べ男性教員のほうが長くなることなどが推測できます。
ジェンダーフリーな教育環境を実現するためには、第一に学校にある性別役割分業の不平等を是正することが必要です。
ポイント4 男女平等の視点から見た職場環境は満足ですか?
図6 男女平等に対する総合満足度
職場(学校)を男女平等の視点からみた総合満足度を見ると、男女の差はほとんどなく、全体的に満足な傾向にあることがわかります。
さらに細かく、総合満足度と仕事の分担や待遇などの項目との関係を見てみましょう。
図7 総合満足度へ影響を与える要因(左)
図8 不満解消・満足向上への影響(右)
A:雑務の分担 B主任・主事の選定 C:女性の管理職数
D:昇任 E:能力評価 F:能力の発揮機会
G:育児休業の取得しやすさ H:有給休暇の取得しやすさ
I:校務分掌 J:研修・講習会等への参加機会
図7の項目のうち、「I 校務分掌」「B 主任・主事の選定」「F 能力の発揮機会」の得点が高く、総合満足度に対して強い影響を与えていることがわかります。
図8は、仕事の役割分担など各々の項目を改善することが、満足度を向上させることになるのか、または不満を解消することに貢献するのかをみたものです。「I 校務分掌」や「F 能力の発揮機会」を改善することは、不満を解消することに強く影響するだけでなく、満足度を向上させるためにも重要な項目であることがわかります。
ポイント5 男女平等の視点から見た職場の満足度向上のためにはどのような手だてがあるでしょう?
仕事の役割分担等の改善が、男女平等の視点からみた職場の総合満足度に対して、不満を解消することになるのか、満足度を高めることになるのかを、男女別に見たものが図9です。
図9 不満解消・満足度向上への影響
左:女性職員
右:男性職員
A:雑務の分担 B主任・主事の選定 C:女性の管理職数
D:昇任 E:能力評価 F:能力の発揮機会
G:育児休業の取得しやすさ H:有給休暇の取得しやすさ
I:校務分掌 J:研修・講習会等への参加機会
女性教員の場合には、「F 能力の発揮機会」と「B 主任・主事の選定」が不満解消のための重要な項目となっています。
男性教員の場合は、「I 校務分掌」と「F 能力の発揮機会」が不満を解消する上で重要であるととらえられています。
男女共通の項目としては、「B 主任・主事の選定」が不満解消とともに満足度を向上させる側にも貢献する項目となっています。
職場における不平等な慣行や待遇(図5)として、「雑務の分担」があげられましたが、これは男女平等の視点からみると、職場の不満を生む要因ではないことがわかります。むしろ、女性教員においては「能力の発揮」や「主任・主事の選定」が男女平等になることが重要であり、また男性教員にあっては、女性に軽い校務分掌の現状を改善し、男女の性別による区分のない校務の分担が求められているといえます。
職場における男女平等を実現し、満足度の高い職場環境づくりを進めるためには、女性教員にとっては、能力の発揮機会を男性と同等にし、主任・主事への選定格差をなくすこと、また男性教員においては、責任の重い校務を男性に偏らせることなく個人の能力に応じて配分することが、男女の不平等を改善し、満足度の高い職場づくりにつながるといえます。
ポイント6 女性教員はなぜ昇進を希望しない人が多いのでしょうか?
図10 将来への登用意識
<女性>
将来の昇任・昇格に対する意向をみると、女性教員は全体の74%が「昇任・昇格は希望しない」と回答しています。
20歳代の若い年代でも61%が希望しないと回答しており、「現状がよい」と考えているのか、昇任・昇格を諦めているのかは明らかではありませんが、女性教員には現状を維持したいという姿勢が強くうかがえます。
<男性>
一方、男性教員を見ると、「わからない」とする割合が34%に達するものの、「昇任・昇格を希望しない、現状でよい」と回答した割合は、女性教員よりはるかに少なく29%となっています。
教員として児童・生徒と直接関わりを持てる現場がよい(現状がよい)と考える割合が高くなることは想像できます。しかし、男女別にみた昇任・昇格に対する意識格差をみると、男性ならば、会社で出世すること、学校においても管理職になることが男性として当たり前という意識が、男性の固定化したスタイルとして深く根づいていることがうかがえます。
ポイント7 女性管理職の登用を進める上で何が必要でしょうか?
現在、豊田市の小・中学校管理職(校長・教頭)に占める女性の割合は、8.5%(平成14年5月)であり、全国の14.9%(文部科学省「学校基本調査」平成12年5月現在)に比べ、非常に少ないといえます。女性の管理職登用の少ない理由がどのように認識されているのか、みてみましょう。
図11 女性管理職が少ない理由
理由として最も多いのが「産休や育休等、キャリアの蓄積にハンディとなることが多いから」であり、教職にあっても出産に伴う産休・育休の取得は、キャリアアップの障害と捉えられていることがわかります。こうした考え方を、児童・生徒を指導する立場にある教員の多くが抱いていることは、子どもの進路や将来を決定する上に影響を与えることが懸念されます。
また、女性は教員は「管理職が女性の能力を評価していないから」も44%と高い回答となっています。
女性の登用を進める上では、女性教員の不満や不平等を抱く要因ともなっている能力評価(図5)や能力の発揮機会(図9)の不平等を是正することが、第一に求められます。
ポイント8 男女共同参画社会実現のために教員はどのような取り組みをしていったらよいのでしょうか?
図12 子どもへの接し方に対する考え方
(左図:「学校の名簿は男子が先で女子が後である」ことについて)
(右図:「男子は青系、女子はピンク系などの色分けをする」ことについて)
図13 男女共同参画社会実現のための学校における取り組み
学校教育の場は、男女平等が実現していると多くの人が考えています。確かに授業は男女の区別はありません。また、クラブ活動や委員会活動などでも女子だからといって参加できなかったり、制限されることは何一つありません。しかし、「男子が先で女子が後」の名簿や並び順、男女による色分けについてみるとこれらを「男女不平等だとは思わない」と回答している教員が多くいます。(図12)
名簿や並び順、持ち物などに男女の別を付けることは、男であること、女であることに対する固定的な考えを、無意識のうちに児童・生徒に与えることにもつながりかねません。
ジェンダーを次の世代に受け継がないためには、教員自身がもう一度ジェンダーについて正しく理解すること、また学校教育においても男女の平等について考える機会を増やしていくことが必要です。
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